自由人にゃんちの日々

自由人にゃんちとの日々の記録

イケメンリーダー伝説

随分昔の話になりますが、私が例のブラック会社で働いていた頃の事。


ある日新人として入って来たお兄さん。


それまで会社にいないタイプのイケメンで、みんな騒然。


イケメンな上に、美人な若奥さんがいて、


かわゆいベイビーもいて、サッカーも出来る。


もちろん、仕事もかっこ良く決めるということで、一躍ヒーローになりました。






616





ただなぜかいつも頭のどこかに寝癖をつけて出社するんです。


…自然派GUYなのかな…


ま、どうってことでもないのでそう思っておく事にしました。








そんなある日の席替えで、私はイケメンリーダーの班になりました。


お兄さんは口コミもあってか、瞬く間に出世してリーダーになったんですね。


イケメン「sueちゃん!よろしくな!」


私「はい!宜しくお願いします!頑張ります!」


そんなさわやかな挨拶をした日から、ちょっとだけ人生が変わり始めました。








…帰れない。


それまでいつもなんとか終電で帰れていたのに、


何をどう頑張っても帰れないんです。


さらにおかしなことに、私だけじゃなくて当時の班員全員


何をどう頑張っても仕事が終わらないのです。


でもいつも居残りになればイケメンリーダーがいるので、


リーダーの為なら私がんばる。って思ってました。





ある日のこと。


お局様「sueちゃん、イケメンリーダー知らない?」


私「え、わからないです」


お局様「…!!!!さては寝坊だな!!!!!」


お局様「あの人ってば朝まで会社にいて寝てたんだから!!!」


私「…そうなんですか…?」


お局様「そうだよ!?家に帰らないって有名なんだから。どこにいるんだろ??」






なんとお兄さん。


とんでもなくだらしのないタイプだったのです。


お局様「こないだなんかね!朝まで仕事したあとスロット行って」


お局様「そのまま飲みにいって帰りの電車乗ったはいいけど、寝過ごして山梨まで行ったらしいよ」


私「山梨ですか!?」





617






いやー、ビックリしました。


一気にイケメンリーダーの見方が変わった瞬間です。


東京の中央線に乗り、全く目覚めずに気がついたら山梨にいたそうです。


その日も遅刻して来たお兄さんは案の定、電車を乗り過ごしてたみたいです。


イケメン「sueちゃん、寝坊しちゃったよ 笑 仕事終わるわけねえよな!」


…こんなことを爽やかに宣言された私は…笑うしかありませんよ…


お兄さんの為に頑張るっていうか


お兄さんのせいで仕事増えたんやないか!!!!








このあと私がイケメンリーダーの班を離れたあとは


今度はにゃんちの班のリーダーになったのですが、もちろんにゃんちはその日から


全く帰れなくなりました。


おまけに私が最後に聞いた彼の伝説は


にゃんち達を残し、「失踪した」とのことです。








いくらなんでも自由すぎますよ!!!


私はこのイケメンリーダーにあって以来、「イケメンには闇がある」


そんな格言を胸に刻んで生きてます。





ただこのイケメンリーダー、ほんとに面白いんですよね…


いまはどこかで明るい毎日を送っていたらいいな、って思います。